工学研究科の堤さんが塑性加工連合講演会で優秀論文講演奨励賞を受賞しました

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大学院工学研究科機械工学専攻1年次生の堤大樹さん(指導教員=窪田紘明准教授・工学部機械工学科)がこのほど、「第76回塑性加工連合講演会」の優秀論文講演奨励賞を受賞しました。9月24、25日に茨城大学で開催された同講演会で発表した成果が評価されたものです。

堤さんの発表テーマは「4方向強制潤滑ハイドロフォーミング技術の開発」です。所属する窪田准教授の研究室では、チューブ(鉄の管)を金型に入れて水圧で膨らませる「ハイドロフォーミング」に着目し、チューブと金型の間に強制的に潤滑剤を注入することで摩擦を軽減させる加工技術について研究を進めています。これまでに、材料が割れやすいという課題を解決するとともに、チューブの板厚の均一化ができることを確認しています。堤さんは先輩たちが積み重ねてきた研究をさらに進め、1方向から入れていた潤滑剤を4方向から入れることで、同じ金型を使いながら板厚の異なる複雑な部品を製造できる技術開発に取り組んでいます。今回の講演では、断面が長方形になる矩形部材を成形した際の成形特性と、圧縮曲げ強度をFEM解析で検証した成果を報告。聴講者からは、「自作のアニメーションも交えた発表で、非常に分かりやすかった」といった感想が聞かれました。

堤さんは、「まさか受賞できるとは思っていなかったので驚きましたが、成果を認めていただきとてもうれしいです。潤滑剤を1方向から入れると一面が平らになってかまぼこ型のチューブになりますが、4方向から入れることで四角く加工でき、実際の自動車部品などの形状により近づきます。自動車の機能向上や安全性能の高度化により、より重量が増しているので、この技術を確立して部品の軽量化につなげたい」と話しました。普段は6名のチームで研究を進めており、清水弥明さん(工学部機械工学科4年次生)が設計した4方向から潤滑剤を注入できる新たな金型も完成。今後はこの金型を使ってさらに研究を進めていきます。

Kubota Lab.

形ある工業製品はすべて、材料を加工することで生まれます。私たちの研究室では、医療機器・精密機械・航空機・自動車などへの応用を見据えた新しい塑性加工技術の研究に取り組んでいます。また、材料特性の評価、変形挙動の数値解析、機械学習を活用したプロセスの最適化、そして製品性能の検証まで、ものづくり全体を視野に入れた統合的な研究を推進しています。